西洋医学に見放され、余命1年の宣告にも負けず、自己治癒力で勝負しています
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今の私に必要なのは厳しさだと思う

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モルヒネ大幅増量によりかなり楽になったが、期待していたほどの成果が出ていない。なんだかんだで今までと同じぐらいのダウン時間を要しているのが現実だ。増量してから今日で3日目になるが、結局一日も散歩できていない。もう一段階の増量が必要なのかもしれない。まだ副作用が完全に治まっていないので今すぐには危険だが、もうここまできたら完全に痛みが取れるところまで増量してみようじゃないか。こんなに天気がいいのに、一歩も外へ出ない生活を毎日続けているのでは、治るものも治らない。それに人間日光に当たらなさ過ぎると、精神的におかしくなってくるらしい。最近私がおかしいのはもしかしたらそれが少し関係しているのかも・・・?(^^)

とにかく散歩を一日も早く再開しなければいけない私であるのだが、今日ベッドでダウンしていたときに、痛みをとることと同じぐらい今の私に必要なものに気がついた。「厳しさ」である。先日散歩ができなくて悩んでいるということをブログに書いたところ、佐藤さんをはじめ複数の方から「~がない。~ができない。」と考えるのをやめ、「~ができる。~がある。」と肯定的に考えるようにとのコメントを頂戴した。私もまさにそのとおりだと思う。しかし今日ベッドで思ったのは、私に関して言えば、そう思うよう心がける時代は終わったのではないかということである。

過去の私は確かに物事を堅苦しく考える傾向にあったので、肯定的な思考にする必要はかなりあったと思う。実際ストイックなまでに散歩に執着していた当時は、痛かろうが何しようが毎日散歩に出ていたときがあり、それはかえって自分を精神的に追い詰め免疫を下げていた可能性があった。よってその頃の私は肩の力を抜く必要があった。私が散歩に出られないと落ち込むたびに何度も佐藤さん他多くの方からアドバイスをいただいたおかげで、最近の私はやっと肩の力を抜くことを覚え、散歩に出られなくたっていいじゃないか、今日一日を考えたってできたことはいっぱいあったじゃないか、というように肯定的に考えられるようになったのだ。このように考えられるようになったことは私にとってものすごくプラスなことであり、自分としてもいろいろな意味で楽になったので、アドバイスしてくださったみなさんには心から感謝している。

しかし最近の私に必要なのは、肩の力を抜くことではなく、むしろその逆の「厳しさ」であると思うのである。なぜなら最近の私においては、肯定的に考えることが自分を甘やかす結果となってしまっているからである。もちろん100%散歩に出られる状況なのに面倒くさいから出なかったなどという日は一日たりともない。しかし正直、少し我慢すれば出られるところを、肩の力を抜くことが必要なんだとか、散歩に出られなかったけど○○ができたからいいじゃないかとか、自分の都合の良いように解釈して散歩に出なかったことがあったことは否定できない。要するに本来の「肩の力を抜く」ということを正しく利用するのではなく、単に自分を甘やかすだけの言い訳に利用するようになってきてしまったのである。

というわけで、今の私には厳しさが必要であることは分かった。さてここからの問題は、分かったところで実践できる強靭な精神力を今の私が持ち合わせていないことである。よっていくらでも言い訳が見つけられる今の環境がまず一つは問題なので、言い訳できないように自分を追い詰めていくしかないと思っている。それには最大の言い訳になる「痛み」をまずなくすことである。痛みがなくなったら次には仕事、その次には果たしてどんな理由を自分で見つけてくるのか予測はつかないが、恐らく何かしらのいい理由を見つけて自分を納得させるようにするのであろう。これからはまさに自分との闘いだ。一度楽を覚えてしまった身体を厳しい環境に戻すことほど大変なことはない。しかしこの闘いに勝てなければ、ガンに対する勝利もない。

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著者プロフィール

みづき
1970年東京生まれ、女性。既婚。子供はなし。米国シリコンバレーのIT企業のCFO、および日本のコンサルティング企業の役員としてそれぞれ在職中。2006年1月、米国西海岸(シリコンバレー)在住中に癌を告知され、急遽帰国しました。現在は東京・新富町(築地の近く)の自宅にて末期直腸癌(ステージⅣ)で闘病中です。
この写真は、2005年12月8日、サンフランシスコのお世話になっている弁護士事務所のクリスマスパーティに出席したときのもの。これが最後の飲み会でした・・・。お酒をこよなく愛した私も、お正月以来一滴も口にしていません・・・。また飲める日が来ると信じてがんばります!