西洋医学に見放され、余命1年の宣告にも負けず、自己治癒力で勝負しています
総アクセス数:25,283,487
274

食養生シリーズ⑥-要はおいしく食べることが重要-

次の記事 | 目次
kabosu.jpg


大分の親戚から届いた大量のカボス

とりあえず今日でこの食養生シリーズは終わりを迎えるが、なんだかんだうるさいことを言っても、結局は「おいしく食べることが重要」という言葉に尽きる結果となった。マクロビオティックだのローフードだの玄米菜食だのといろいろな流派があるが、最終的にはこのことができていなければ一生懸命良い食べ物を摂取しても意味がない。ある本にそう書いてあったが、私もそう思う。

そしてこれは私個人の意見だが、この考えを逆手に取ると、おいしいと幸せを感じながら食べるのであれば、少しぐらいいけないと言われているものを食べても問題ないのではないかと最近思うようになった。食事療法の難しい点は、はっきりと答えが出ないところにある。食物アレルギーのようにこれを食べたらアレルギーが出る、食べなければ大丈夫、みたいに明確だといいのだが、食事療法の場合はなんとなく全体的に動物性食品はだめ、という感じで決められているので、自制心を保つのは至難の業なのである。この10ヶ月間厳格に食事療法をやってきた私も、この1ヶ月間少々脱線気味になってきた。今まで絶対口にしなかったクッキーとかをほんの一口だけといって食べてしまったり、チーズを食べてしまったり、精白されたパンを食べてしまったり・・・。もちろん味見をするだけなのでたくさん食べることはないのだが、「一口だけ」と言う機会が多くなってきた気がするのである。以前は自分でもびっくりするぐらい強い意志をもち、味見すら決してすることのなかった私であったのだが・・・。

これは非常に憂うべきことで、これ以上この状態が続くと、なんのために今まで一生懸命食事療法をがんばってきたか分からなくなってしまう。よって私も自分を戒め、なんとか自制心を保とうと努力はしているのだが、一度手綱が緩んでしまうとなかなか締め付けるのが難しくなってくる。

しかし、まずい、この状況をなんとかしなければと焦る気持ちがある一方で、そんなに厳密にやらなくても大丈夫なのではないか、それどころかむしろこれだけ幸せに感じることができるのであれば、かえってガン退治に貢献するのではないかと思うときさえある。なぜなら、この1ヶ月間、食事に対して今までにない幸せを感じることができているからである。そしてそれゆえ、今まで以上に「おいしく」食事をいただくことができているからである。前にも少しこの件について触れたが、最近異常な食欲と食べ物に対する執着心があり、それ故に少々脱線してしまっているのだが、しかしそのおかげでかえって玄米菜食の素朴な食事のおいしさや大切さを再認識できているということもあるのである。まったく、あまのじゃくというか、人間というものは困った性分である。

-----ここまで書いたところで痛みが強くなり中断。最近調子よかったので久しぶりの痛みにがっくりしてしまい、痛みと喪失感の両方から泣きが入った・・・。結局いくら待っても回復しないので、レスキュー(塩酸モルヒネ)を飲んだ。レスキューの効果が出て復活したので再び書き始めることに------

食事療法の効果については誰にも答えは出せない。またどんなに時間が経過したところで答えは出ないのである。ただ少なくともガンを克服した人たちはかなり厳格に食事療法をやった人たちであって、決して普通の食事では克服できないということだけは分かっている。ただどれほどの厳格さを求められているのかが分からないところがミソなのである。例えば私が所属しているがん患者の会の会長さんは、かなり厳格に玄米菜食をやったとはいえ、奥様が作れないときなどはお寿司の出前をとって食べることもあったと言っている。お寿司は精白された米だからもちろんご法度な食べ物である。また仕事で出張に行ったときなども、どうしても玄米菜食を実行できないので、そういうときはおそばを食べたという。おそば自体は十割そばを選ぶのでOKだが、問題なのはかつおだしを使ったつゆである。でもかつおだしのつゆをつけて食べたという。でもこのようにご法度なものを食べても、末期胃がんを克服して20年以上も生きている人が現実に目の前にいるのである。じゃあお寿司を一度だけならいいのか?2度なら?3度なら?・・・というように、その境が明確でないので悩むのである。

つまり私はこう思う。とにかく重要なのは、最終的にガンを克服するという結果を出す事であり、そのときに自分が今までやってきたことに対して責任を持ち、かつ納得していればそれでいいのだと思う。そして私の現状については、もう少し手綱を締める必要があるにしても、前ほど厳格にやる必要はないかなと思っている。今の食べられることを最高に幸せに感じることができているこの状況を大切にしたい。それにしても迷うなあ。とほほ・・・

続きの記事へ
旧コメント | 目次
記事投稿日:
タグキーワード(AIで自動作成しています)
記事公開当時のコメントは上記「旧コメント」から御覧ください。新たなこの記事のご感想やコメントはTwitterハッシュタグ「みづきの記録」もしくは、フェイスブックのコメントへお寄せください。

続きの記事

(275) 見せかけの健康
(276) 人生でやり残したことは?と言われればこれ
(277) カマへの反応が良くなってきた
(278) 初めて腸の粘液を見た
(279) 激しい便意の回数が少し減ってきた
(280) 手術の怖さを再認識

著者プロフィール

みづき
1970年東京生まれ、女性。既婚。子供はなし。米国シリコンバレーのIT企業のCFO、および日本のコンサルティング企業の役員としてそれぞれ在職中。2006年1月、米国西海岸(シリコンバレー)在住中に癌を告知され、急遽帰国しました。現在は東京・新富町(築地の近く)の自宅にて末期直腸癌(ステージⅣ)で闘病中です。
この写真は、2005年12月8日、サンフランシスコのお世話になっている弁護士事務所のクリスマスパーティに出席したときのもの。これが最後の飲み会でした・・・。お酒をこよなく愛した私も、お正月以来一滴も口にしていません・・・。また飲める日が来ると信じてがんばります!