西洋医学に見放され、余命1年の宣告にも負けず、自己治癒力で勝負しています
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治療目的以外での初めての外出

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ガンになってからというもの、外出するとしたら病院に行くか散歩に出るかで、いずれも治療目的の外出ばかりであった。そしてそれ以外ではせいぜいガン患者の会に参加するぐらいであった。体調があまりよくなかったということもあるが、何もこの10ヶ月間毎日友達に会えないほど体調が悪かったわけではない。会おうと思えば会えるときもあったのに、精神的に会いたいと思えなかったのだ。正直いって、今でもまだそんなに積極的に友人に会いたいとは思っていない。なぜだか自分でも分からない。メールでやりとりしたりするのはいいのだが、会って話そうという気力がまだ沸かないのだ。

そんな私が今日治療以外の目的、すなわち友人に会うために外出した。これは画期的なことである。私の重い腰を動かしたのは、他でもない大親友の彼女たちであった。友人Oが「12月に入って残業で忙しくなってしまう前にみづきの顔を見たい」とメールをくれたのだがきっかけとなり、共通の友人Mも誘って3人で会おうという話に発展した。何よりも今回の大きな動機付けとなったのは、友人Mの生まれたばかりの子供をまだ一度も見ていなかったことであった。友人Mは、私が当時アメリカにいたにもかかわらず結婚式に出席するために日本に一時帰国したほどの大親友であり、そんな大親友の子供を一度も見ていないということは、私にとって許されないことであった。体調が悪くてどうしても外出できないのならまだしも、気持ちさえ切り替えればできるのだから、努力してみようと思ったのである。

そして外出は大成功だった。当日もう一人友人Mが急遽加わり、私の主人と友人Mのご主人を入れて最終的に大人6人になったのだが、みんなと話していて途中で気づいたのは、私が久しぶりに声を出して笑っていたことだ。そして声を出さないまでも、何度もニコニコ顔になっていた。ものすごくうれしかった。ガンの治療の上でも笑うことはすごく重要で、普段なかなか笑えない私は、実は笑うためにはどうすればよいか真剣に悩み、笑いに関する本を読んでいたほどであったのだ。TVでお笑い番組を見たり、寄席を見たりしてみたが、まったく笑えなかった。なのに今日はただただ友人たちと話しているだけで、楽しく笑えたのだ。

上のパンの写真(クリックして拡大)は、私が銀座胃界隈の有名店で買い集めてきたPAIN AUX NOIX(パン オ ノワ=くるみのパン)たちである。一応番号順に店名及び買った場所と値段(税込み)を記載しておこう。

①ジョアン(銀座三越) 525円

②ホテル オークラ(銀座三越) 157円

③ドゥース・フランス(=フィリップ・ビゴの店)(プランタン銀座) 210円

④メゾンカイザー(コレド日本橋) 231円

⑤オーバカナル(銀座店) 210円

⑥ホテル西洋銀座(大丸東京) 210円

⑦ポール・ボキューズ(大丸東京) 262円

⑧アンデルセン(松屋銀座) 535円

⑨ダロワイヨ(銀座店) 157円

⑩銀座木村屋総本店 315円

ちなみにほとんど横並びの値段設定の中、大きさから考えてもアンデルセンのパンが飛びぬけて高くなっているが、かなり自然派の材料を使っているので、その分コスト増になってしまうようだ。よって味もかなり素朴な感じになっているが、材料にとことんこだわりたい方にはアンデルセンがお勧めだと思う。これ以外にも帝国ホテルのガルガンチュアや松屋銀座のブランジェ浅野及びミクニ銀座などにも行ったが、パン オ ノワは置いてなかった。

なぜこんなにパン オ ノワだけを買い集めたのかというと、今日私が「THE パン オ ノワ(=くるみのパン)食べ比べ」を企画したためだった。それが下の写真である(クリックして拡大)。

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そもそもどれもレベルが高いのでなかなか順位をつけるのが難しかったが、それでもなんとか全員に上位3つを選んでもらった。その結果、1番人気はオーバカナル、2番がメゾンカイザー、3番が同列でドゥース・フランスとダロワイヨ という結果になった。ちなみに当然どれもがパン オ ノワなので基本的には似たような味なのだが、ハード系が主流の中、メゾンカイザーだけがソフト系でバターの味がけっこう強く出ていた。それが気に入った人は高得点をつけているが、あっさりしたハード系のパンを好む人はオーバカナルを選んだようである(ちなみに私の第一位はオーバカナル)。

それにしてもこの企画は大好評で、我ながらなかなか良い企画を思いついたものだと感心した。こんなに贅沢に一気に10種類のパンを食べ比べられる機会などなかなかないし、私も散歩がてらいろいろなパン屋に行くのは楽しかったので、その点でも今回の友人宅訪問は私に良い影響を与えたと思う。訪問当日だけではなく、前準備から楽しませてくれたからである。これだけのお店を歩いて回るのはかなり大変な作業であったが、でもすごく楽しかったので疲れるということはなかった。

そして最後の写真は、やはり今日持参したお土産で、私が衝動買いした日本酒である(^^;)。

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三越にパンを買いに行ったとき、つい試飲の機会を得てしまい、日本酒を試飲していたところ、このひめぜんを飲んだ瞬間「あ、絶対これみんなに飲ませてあげたい!!!」と思ったのである。この日本酒の何がすごいかというと、え?これ本当に日本酒???というぐらい日本酒らしくなく、どちらかというとワインのようなのである。でも当然原材料は米と米こうじだけのれっきとした日本酒なので、やはり後味は日本酒なのである。赤ワインのような渋みもなく、白ワインのような酸味もなく、とにかくほんのり甘くて飲みやすくすっきりとした味わいなので、日本酒が苦手な人もこれだったらいけると思う。今日はおやつの時間に友人宅訪問だったのだが、おやつと一緒に飲んでもおかしくない日本酒であったので、これまた大好評であった。

お酒といえば先日シャンパンを一口だけ飲んだが、それ以外では一切飲んでなかったので、よく考えたら4ヶ月ぶりのお酒であった。しかも「飲んだ」のではなく「試飲」である(^^)。前回試飲したのは、母の誕生日プレゼントを選んでいたときだったから7月だった。なんだかんだ飲んでるじゃないかあ!とまたどなたからか言われそうだが(笑)、でもお酒を365日飲んでいた私にとって、4ヶ月間、しかも試飲しかしていないのはすごいことなのである(笑)。でもその代わりといってはなんだが、最近デパートに行く機会が増えたためか、ちょっといけないものを試食してしまったりしているので、これはやめにしないといけないと思っている。これからは地下の食品売り場には行かないようにしなくては(^^;)。

とにかく今日は楽しい1日であった。やはり友達とはいいものだ。でもみんなに申し訳なかったのは、食べ物にすごく気を遣わせてしまったこと。私がうるさいこと言っているので、みんな私がいったい何なら食べられるのかいろいろと悩んでくれたようだ。そして完璧なものを持ってきてくれた。友人Mの作ってくれたデザートは絶品であった!ありがとうね!!

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著者プロフィール

みづき
1970年東京生まれ、女性。既婚。子供はなし。米国シリコンバレーのIT企業のCFO、および日本のコンサルティング企業の役員としてそれぞれ在職中。2006年1月、米国西海岸(シリコンバレー)在住中に癌を告知され、急遽帰国しました。現在は東京・新富町(築地の近く)の自宅にて末期直腸癌(ステージⅣ)で闘病中です。
この写真は、2005年12月8日、サンフランシスコのお世話になっている弁護士事務所のクリスマスパーティに出席したときのもの。これが最後の飲み会でした・・・。お酒をこよなく愛した私も、お正月以来一滴も口にしていません・・・。また飲める日が来ると信じてがんばります!