西洋医学に見放され、余命1年の宣告にも負けず、自己治癒力で勝負しています
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新たな自分と出会えた喜び

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<写真の説明>高校時代の友人が送ってくれたお花です

今回は予想以外の長期入院となり、聖路加国際病院の緩和ケア病棟に入院して約1ヶ月になりますが、最初の3週間はただひたすら回復に向けて治療に励む日々で、私にとっての入院生活は「快適」ではありましたが「楽しい」というものではありませんでした。ところが1週間前にあるきっかけで新たな自分と出会うことができてからというもの、快適さにさらに楽しさが加わり、今では毎日がとても楽しく充実した日々を過ごせています。

ところで特にここ聖路加の緩和ケア病棟はボランティア活動がものすごく充実していて(ボランティアに関しては恐らく日本で一番の充実振り)、毎日午後2時半から3時半には、お茶をしながら患者さんやそのご家族やボランティアの方たちとお話する場所が提供されています。その他のボランティア活動としては、毎日のお花のサービス(水交換だけでなく、お花がない人には新しくお花も花瓶に生けてくださいます)、ほぼ毎日の音楽療法(好きな音楽を聴かせてくれたり、一緒に歌を歌ってくれたり、ハープや電子ピアノを病室に持ち込んで演奏してくれたりします)、毎週水曜日にはヘアーカット(シャンプー&ブローだけでもOK)、毎週月曜日と木曜日にはリフレクソロジー、毎週金曜日にはピアノコンサートや合唱、チャプレンのカウンセリング、月に1回のカラーセラピーなどがあります。

今までの私ときたら、ボランティアの方たちがこんなにいろいろなすばらしいサービスを提供してくださっているのにほとんど興味を示さず、シャンプー&ブローサービスとリフレは利用しましたが、それ以外の活動にはまったく参加していませんでした。緩和ケアというところは、皆さんもご存知の通り、実際に私みたいな人もいるので全員がそうだとは言いませんが、基本的には残り少ない最後の1ヶ月ぐらいを安らかに過ごすところです。ですからここは全部で26室(つまり26名の患者)ですが、毎週一人ずつぐらいお亡くなりになられています。よって現時点では私以外に元気な患者さんがいないので、しょっちゅうお茶やコンサートに誘われるのですが、いろいろと理由をつけては断っていました。そのときの私には、お茶を飲みながら世間話をしているよりも、歌ったり音楽を聴くよりも、自室で本を読んだりTVを見たり、こうしてブログを書いたりしているほうが有意義であり楽しかったのです。

またそのころの私は、病棟内を歩いているときにすれ違う患者さんのご家族とも、挨拶はしますけど積極的にコミュニケーションをとろうという考えはまったくありませんでした。長期に渡ってこのブログを読んでいる方は、恐らく「いかにもみづきらしい」と感じられることでしょう。今までの私は、別に話すことが嫌いなわけではなく、話す相手が今後も関係が長く続くような場合や、またその場限りでも建設的な意見を交わしたり情報を得られるような場合はむしろコミュニケーションをとることは大好きなのですが、いわゆる「その場限りでもう二度と会わない関係」「その場限りの世間話」というものはあまり好まなかったのです。

ところがです。1週間前のある日、私はいつものように病棟内をぐるぐる散歩していました。部屋の前を通るとコーヒーの香りがプンプンしていましたし3時前だったので、そろそろお茶の時間だなーと思って部屋の前を通り過ぎるたびに見ていたのですが、3時近くになっても誰も部屋に来ません。今までと同様その日も参加する予定はなかったので私には関係ないことでしたが、なぜかその日は「今日は参加者ゼロなのかしら・・・?せっかくボランティアの方がコーヒーを用意してくださったのに・・・。」と思って、歩きながら私はなんとなく気が気ではありませんでした。そしてとうとう3時になったときにボランティアの方にこちらから声をかけたのです。「今日はコーヒータイムはないのですか?」と。するとボランティアの方が「いえ、そんなことはありませんよ。コーヒー用意してありますからどうぞ」と言われ、そのままなんとなく部屋の中に入る流れになり、気がついたら私はコーヒーを飲みながらボランティアの方とお話をしていました。10分ぐらいしたら別の患者さんの家族が一人入ってきました。そして私はその方と二人で話し始めました。話の内容はごくありふれた家族の話や闘病生活の話です。結局その日は最終的に30分ぐらい談話室にいたのですが、ものすごくその時間が心地よく楽しかったのです。自分でもびっくりでした。

その日を境に私は変わりました。いろいろな方たちと積極的にコミュニケーションをとるようになり、こちらから積極的に話しかけるようになりました。そして自分でもなぜか分からないのですが、そういったことを楽しいと思うようになったのです。ダベリングを楽しいと思えるようになったのです。

というわけで、今ではお茶の時間がすっかり楽しみになり、予定があいていれば毎日参加しています。そしてそれ以外のすべての行事にも出来る限り参加しています。毎日人と話していれば自然に笑顔で話す時間が増えます。それは食事や運動と同じぐらい、いやもしくはそれ以上に重要なことだと私は思っています。そう考えると今までの3週間、とってももったいないことをしてしまったなあという後悔が少々ありますが、でものんびりと本を読んだりTVを見たりしていた日々も決して無駄ではないですし、またこうして今回気がついたのですから、これから先はそうすればいいだけのことだと思っています。

とにかくそういうわけで、精神面においてまた私は一つ成長できたことをとてもうれしく思っています。そういう意味では今回の腸閉塞はものすごく苦しかったけど、別の意味では非常にありがたいものであったと思います。いろいろとまだ問題は山積みですが、この2日間非常にいい便が出ているので、たぶん明日月曜日からもう一段階食事の質があがると思います。食事の写真をアップしてほしいというリクエストがコメント欄にありましたので、掲載しますので楽しみにしていてください!

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(500) 昼食から食事がグレードアップしました
(501) 今週土曜日に退院します
(502) 「今を生きる」ということを少し理解できたかな
(503) 退院したものの、調子を崩してしまいました
(504) むくみはかなり解消されたのですが、まだまだ不調です
(505) なかなか調子が戻ってきません・・・

著者プロフィール

みづき
1970年東京生まれ、女性。既婚。子供はなし。米国シリコンバレーのIT企業のCFO、および日本のコンサルティング企業の役員としてそれぞれ在職中。2006年1月、米国西海岸(シリコンバレー)在住中に癌を告知され、急遽帰国しました。現在は東京・新富町(築地の近く)の自宅にて末期直腸癌(ステージⅣ)で闘病中です。
この写真は、2005年12月8日、サンフランシスコのお世話になっている弁護士事務所のクリスマスパーティに出席したときのもの。これが最後の飲み会でした・・・。お酒をこよなく愛した私も、お正月以来一滴も口にしていません・・・。また飲める日が来ると信じてがんばります!