<写真の説明>上海赴任中の先輩が送ってくれた中国茶。名前の通り気品高き味であった
コメントで櫻さんが教えてくれたサイトを早速見てみたらとても参考になったので、より多くの人の目に止まるようにコメント欄に返事を書くのではなくブログの記事として書くことにした。このページは乳がん患者シュガーさんがモルヒネの増量と減量についてまとめたものなのだが、内容としては2002年2月にモルヒネを飲み始めてから2005年11月にゼロにするまでの3年9ヶ月のモルヒネの投薬量及びそれに対する身体の反応を淡々と書いてあるだけなので、私などにはものすごく参考になるが、モルヒネを使っていない人には参考にならないであろうことを先に言っておこう。しかし私のように「いったいモルヒネ増量はいつまで続くのか」と不安に思っている人にはぜひ読むことをお勧めする。シュガーさんの記録は参考になったばかりでなく、いつの日か減量でき最終的にはゼロにまでもっていけるのだという夢と希望を与えてくれたからだ。とにかく私はこのページでものすごく救われた。モルヒネを毎日飲むたびに悶々としていたが、不思議なぐらいに気持ちが楽になった。これもすべて櫻さんのおかげである。櫻さんありがとう!!!!!!!!
シュガーさんの記録によると、初めてモルヒネを飲んだときはたったの10mgで魔法のように痛みが消えたが、その数日後には効かなくなり、それからはどんどん増える一方で、なんと12日目にして180mg/日に達したとあった。これを読んで私は安堵した。どんどんモルヒネが増えていくのは私だけではなかった。そしてモルヒネが劇的に効いたのは最初だけでその後は効かなくなってくるというのも同じであった。しかも増量のスピードも、私は速いどころかシュガーさんと比べるとむしろ遅かった。私は今160mg/日飲んでいるが、ここまで来るのに約8ヶ月かかったからである。それにしてもたったの12日間で180mg/日まで増えたというのは驚きだ。
しかし私は安堵と同時に不安も覚えた。シュガーさんはモルヒネ開始後たったの3ヶ月で最高480mg/日までいったのである。よって私の現在の量などまだまだ少ないとも言えるので、まだまだ増える余地は十分あるわけだ。シュガーさんの記録には、退薬症状についての記載はあるが増量したときの副作用についてはあまり書かれていない。よって480mg/日飲んでいたときの状況がどうだったのかは分からないが、やはりそれなりの副作用はあったと思われる。私なんて現在の160mg/日でさえ便秘と眠気の副作用で困っているのに、いったい480mg/日飲んだらどうなってしまうのだろう???考えるだに恐ろしい。
ところでシュガーさんが最高の480mg/日に達したときの記録に、別の角度から非常に参考になることが書いてあった。金銭面の話だ。私はモルヒネ増量による心配は副作用だけだと思っていたが、これを読んで別の心配も出てくることを知った。モルヒネは特に高価な薬なので、増量による費用の上昇は他の薬とは比較にならないほど大きい。シュガーさんによると、MSコンチン480mg/日で月額の薬代が10万円になったそうだ。それに加え抗がん剤が20万円かかったのでさすがに家計がパンクしてしまった。そこで対応策をリサーチしていたところ、同じモルヒネ系の薬でも比較的安価な塩酸モルヒネという薬があることを知ったらしい。
そこでMSコンチンを徐々に塩酸モルヒネに切り替えていき、最終的に全部を塩酸モルヒネにしたら10万円が17,000円になったとのこと。この事実には驚いた。私もモルヒネ(=麻薬)は高いということは知っていたが、MSコンチンと塩酸モルヒネでそんなに価格差があるとは知らなかった。塩酸モルヒネは私がレスキューとして処方されている薬である。そして主治医によればこれら2つの薬の違いは、効く速度が違うだけで内容は一緒だという。MSコンチンは12時間持続するので1日2回飲めばよいが、塩酸モルヒネは3時間しか持続しないので1日8回飲まなければならない。よって通常医者はベースとしてMSコンチンを処方し、レスキューとして塩酸モルヒネを使用するのだが、治療費節約を考えている人にはこれはすごい名案なので、主治医に相談されたらいかがであろう。
私は1日8回飲むのは大変なのでさすがに全部を切り替えることはしないが、でもなるべくすぐにベースアップをしないでレスキュー対応でしのぐようにしようと思った。これもシュガーさんの情報のおかげである。
とにかくシュガーさんは一時期480mg/日を飲むような状態であったにもかかわらず、それから3年後にはゼロにまでもっていったのだ!当然のことだがガンが小さくなる、あるいはなくなりさえすれば痛みもなくなり、当然のことながらモルヒネだって不要になるのだ。シュガーさんの実体験は、どんどん痛みが強くなりモルヒネの量が増えるばかりであきらめかけていた私に、再び希望の光を与えてくれた。
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