西洋医学に見放され、余命1年の宣告にも負けず、自己治癒力で勝負しています
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自分の恵まれた環境に感謝!

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Hさんが退院する前日、がんセンターの15階の眺めの良い待合室からぼーっと外を眺めている(実際には眼下に築地市場が見える)姿が未だに忘れられない。いつも冗談ばかり言って私たちを笑わせていたHさん。そんなHさんが寂しそうに思いにふけっていた。あまりの寂しげな後ろ姿に声をかけられなかった。その夜、Hさんがいつものように私たちの病室に遊びに来た。そして同室のSさんが「あんた、さっき何思いにふけってたんだよぉ。似合わないんだよぉ。」そしてHさんがぼそっと言った。「退院したくないな・・・」

理由を聞いてみると、Hさんの家はあまり家族の協力体制が整っていないらしく、Hさんが病気でつらいのに母親はパチンコに出かけ、食事もろくに作ってくれないそうだ。だから家に帰ると、父親、兄弟、自分と夫の食事の用意をHさんがしないといけないらしい。だからよっぽどここにいたほうが気が楽だと言うのだ。またこの3年の闘病生活でけっこう貯金も使い果たしてしまったとのこと。そしてHさんの場合、再発での入院だったため、今後の自分の人生などについても不安が募っているようだった。

それに比べて私はどうだろう。毎日母親が食事を作りに来てくれると言っているし、主人はサラリーマンではないため、自宅で仕事ができるので、いつも私のそばにいてくれる。金銭的にも金持ちではないが、1クール200万円という高額な治療費がかかる免疫療法も受けさせてもらえるのだから恵まれていると言えるであろう。ましてや、退院してすぐに治療方針が決まっている患者なんて、いったい他にいるだろうか?恐らくいないであろう。自然療法を実践した人の体験記などを読んでいても、ほとんど、いや全員がまずは抗ガン剤や放射線などを行い、その後に西洋医学に疑問を感じ、いろいろ調べた上自然療法に行き着くのである。よって私の場合、そういった人に比べて時間の無駄が一切ないのである。これはものすごいことだと思う。今でもつくづくそう思う。本当に、すべて主人のおかげである。一生懸命調べてくれて、さらに調べるだけでなく、主人の場合は膨大な情報をきちんと取捨選択して(しかも的確に!)、私の納得のいくように説明してくれる。リサーチに要する時間だって馬鹿にならない。普通に仕事している人では、とてもじゃないけど、これだけの時間は費やせないと思う。主人だからできたことだ。こうして今では完全に私は主人信奉者になってしまった・・・。なかなか面と向かって言えないからこの場を借りて申し上げます。ありがとう!!!!!!!!!

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著者プロフィール

みづき
1970年東京生まれ、女性。既婚。子供はなし。米国シリコンバレーのIT企業のCFO、および日本のコンサルティング企業の役員としてそれぞれ在職中。2006年1月、米国西海岸(シリコンバレー)在住中に癌を告知され、急遽帰国しました。現在は東京・新富町(築地の近く)の自宅にて末期直腸癌(ステージⅣ)で闘病中です。
この写真は、2005年12月8日、サンフランシスコのお世話になっている弁護士事務所のクリスマスパーティに出席したときのもの。これが最後の飲み会でした・・・。お酒をこよなく愛した私も、お正月以来一滴も口にしていません・・・。また飲める日が来ると信じてがんばります!