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採血もできないほどの低血圧

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今日はリンパ球療法のSクリニックに採血だけに行った。通常はリンパ球注入の点滴の針を腕に刺すときに一緒に次回分の採血もしてしまうため、あえて採血のだめだけに行く必要はないのだが、前回のリンパ球注入の時点では入院中だったため、次回いつクリニックに行けるか分からなかったので、とりあえずリンパ球注入だけしておいて次回分の採血をしなかったからだ。

そして採血時に問題が起きた。リンパ球用3本と血液検査用3本の合計6本採血する予定だったのだが、1本採り終わり2本目に入ったあたりから急に血の出が悪くなり、2本目はそれでもなんとかチョロチョロ出ていたので採れたものの、3本目に入ったらとうとう出なくなってしまったのだ。グーパーグーパーしてくださいと看護師さんに言われ、手を結んで開いてを繰り返したが、そのうち手がしびれてきてグーパーさえできなくなってしまった。力を入れたくても入らず、手が動かなくなってしまったのだ。私は目をそらしていて自分の手を見ていなかったので分からなかったが、後で聞いたのは、そのときの私の手は完全に血の気が引いていて、真っ白だったそうだ。

私が針を刺されるのを嫌いなのを知っているため、看護師さんは一生懸命この1回で採血を終わらせようとがんばってくれていた。かなり時間が経ち、さすがに手がしびれてきて変になってきたので、私が「しょうがないから一度針を抜いて別のところからやってますか?」と言っても、「あともう少しだからがんばってみましょう」と言って、手をもんだりして必死になってやってくれていた。私はその看護師さんの必死な姿に感動したのと、血すらまともに出なくなってしまったことへの悲しさから泣いてしまった。私の涙を見て看護師さんが、その時点ではまだ必要量採血できていなかったが、本当にこれでは足りないのか確認してくれた。そしてなんとかぎりぎり現時点で採血できている量で大丈夫ということになり、無事採血は終了した。しかし、リンパ球用の3本だけで、とてもではないが血液検査用の追加3本は採血できなかった。

採血が終わってからも、私の手に血の気が戻ってくるまで、ずっとずっと看護師さんは手を握ったりさすったりしてくれた。もらい泣きしてしまったのか半分目に涙を浮かべながら、私にやさしい言葉をかけてくれ、せっかく涙が止まっていた私は、またもやそれに感動し、涙が出てきてしまった。最後に笑い話というか恥ずかしい話であるが、Sクリニックにおいてか、それともその看護師さんの看護人生の中でなのかは分からないが、子供以外で採血で泣いた人を見たのは私が初めてだったそうである(^^;)。

前はこんなことなかったのに、今回の入院あたりから採血がうまくできなくなってきている。入院当日の採血のときは、血管が逃げるとかでうまく針が刺せず、3回もやり直した(^^;)。その後入院中の2回の採血時も、針がうまく刺せないのと血の出が悪いという理由で、やはり2回やり直した。血圧が低いのが要因だと思われるが、血圧は前から低かったし、それだけが原因だとは思えないのだが、なぜ血が出にくくなってしまったのだろうか・・・?とにかく最近、採血が鬼門になっている。

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著者プロフィール

みづき
1970年東京生まれ、女性。既婚。子供はなし。米国シリコンバレーのIT企業のCFO、および日本のコンサルティング企業の役員としてそれぞれ在職中。2006年1月、米国西海岸(シリコンバレー)在住中に癌を告知され、急遽帰国しました。現在は東京・新富町(築地の近く)の自宅にて末期直腸癌(ステージⅣ)で闘病中です。
この写真は、2005年12月8日、サンフランシスコのお世話になっている弁護士事務所のクリスマスパーティに出席したときのもの。これが最後の飲み会でした・・・。お酒をこよなく愛した私も、お正月以来一滴も口にしていません・・・。また飲める日が来ると信じてがんばります!