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痛み抑制の功罪

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昨日デュロテップパッチ(麻薬の貼り薬)を増量した効果がばっちり出て、今日一日ほとんど痛みなく過ごすことができた。痛みがないとこんなにも有効に時間を使えるのかと、再認識させられた一日であった。

仕事の件でちょっとトラブルがあり、対応しなければならないことが出てきたのだが、それにもなんなく対応できた。いつもだったらメールに張り付いていることはとても不可能だったので(そもそも日中パソコンを立ち上げる余裕がまったくない!)、変な話だが、トラブル発生が今日でよかったと思った(^^;)。

また、いつもだったら必ず痛みが発生する食後や排便後も、今日に限ってはほとんど痛まなかった。よって痛みをやり過ごすためにベッドに横たわる時間や、お風呂に入るといった無駄な時間をセーブできた。次から次へと行動できた。散歩も久しぶりに1時間歩くことができ、しかもリハビリ散歩(笑)ではなく、以前のようなウォーキングに近い散歩をすることができた!しかし、歩きながら、痛みはすぐそこ(おしり)まで来ているがまさに薬で抑え込んでいるーーーー!!!!という感じがものすごくあった。

以上のように、痛みを抑制できたことによって得られたものは絶大であった。しかし、その一方でマイナス面を発見した。それは痛みを抑えるということは、すなわち本来感じるであろう感覚までをもなくしてしまうため、けっこう危険もはらんでいるということである。私の場合、具体的に言うと、例えば圧迫痛である。圧迫痛は、便やガスが溜まってくると腫瘍を圧迫し、それが周辺の神経を刺激するために起こる痛みである。言い換えれば、圧迫痛が発生するということは、かなり便やガスが溜まっていることを知らせるシグナルとも言えるのだ。しかし、今日のようにその圧迫痛さえも抑え込んでしまうと、確かに快適ではあるが、一方で便やガスを無理やり出す必要がなくなってくるため、一時的にはいいかもしれないが、長期的に考えるとますます便秘を促進させる危険もはらんでいると思った。私の場合はたとえ便意を感じなくても2回のエネマ(コーヒー浣腸)を日課としているので、便秘の危険はないと思うが、でも実際今日は、かなりガスが溜まっておなかが張っているのにもかかわらずあまり痛まないため、いつもほどガス出しに努力しないで済んでしまった。まったくいいんだか悪いんだか・・・。

思えばがんセンターで手術を受けたときに、術後の痛み止めに使うモルヒネの説明で同じようなことを言われた。つまり、あまりにも痛みをゼロにしてしまうと、本当はどこかが悪くて痛いのにそれを発見できなくなってしまい危険なので、かえってある程度痛みを感じるようにモルヒネの量を調節すると。

やはり、痛みというのは「どこかが悪いですよ」ということを知らせてくれるメッセンジャーなので、メッセージを伝えられない状況にしてしまうことは危険だ。痛みをゼロにした快適ライフを送りたいのはやまやまだが、一方で危険もはらんでいるので、やはり痛みをゼロにはできないようだ。ぐすん・・・。

最後に、今日はCT検査の結果についての喜びのコメントやメールをたくさんの方からいただいた。この場でお礼を申し上げたい。そして申し訳ないが、あまりにも数が多いため、各人にお礼の返事を書けないことをご了承願いたい。

それにしても、本人以上にみなさんのほうが結果に喜びを感じてくださっているのがありがたかった。せっかくまあまあ良い結果だったのだし、普段喜べるような出来事があまりないのだから、こういうときぐらい思いっきり喜びを感じたらいいと思うのだが、あまりにも予想通りだったというか、この程度の結果は当然だと思っていたため、あまり感動できなかった。まったくかわいくない性格である(^^;)。こんなことだからガンになったのかな???

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著者プロフィール

みづき
1970年東京生まれ、女性。既婚。子供はなし。米国シリコンバレーのIT企業のCFO、および日本のコンサルティング企業の役員としてそれぞれ在職中。2006年1月、米国西海岸(シリコンバレー)在住中に癌を告知され、急遽帰国しました。現在は東京・新富町(築地の近く)の自宅にて末期直腸癌(ステージⅣ)で闘病中です。
この写真は、2005年12月8日、サンフランシスコのお世話になっている弁護士事務所のクリスマスパーティに出席したときのもの。これが最後の飲み会でした・・・。お酒をこよなく愛した私も、お正月以来一滴も口にしていません・・・。また飲める日が来ると信じてがんばります!