西洋医学に見放され、余命1年の宣告にも負けず、自己治癒力で勝負しています
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母を見習え

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今日は新しい理論で治療をしているクリニックに行った。そのクリニックの院長は、すべての病気の原因は「血の汚れ」にあるという理論を打ち出している。よって「血の浄化」が重要であり、そのためには血を作っている元、すなわち食事の改善が重要だというわけだ。院長先生の本を読んで、私自身共感を覚えたので、一度どんなものかと思い、診察を受けることにした。ただ今日は食事指導の講義を聞く日で、診察は明日なので、このクリニックの話は、明日書くことにする。

ちなみに今日聞いた食事療法の話は、とくに目新しい情報はなく、実際今我が家で実践している食事が完璧であることを再認識するだけのものであった。

今日の体調も昨日と変わらずなので、昨日書き忘れたトピックを書くことにしようと思う。昨日のサイモントン療法の中で、「直感の重要性」についての話があった。先生から「直感に従って行動した結果、良い結果になった経験はありますか」という質問が各人に投げかけられた。私、主人の順番で答えていき、最後の私の母の答えはこうだった。「直感というわけではないんだけど、自分が素直に行動すると、いいことが舞い込んでくるような気がする」。そこで私が母に質問した。「具体的にはいいことってどういうこと?」すると母は、こう言った。「あるレストラン経営者の友達が、自分の店のランチをおごってくれると言ってたんだけど、夜の方がお酒も出せるし、いいもの出せるから、夜おごってあげるって言われたのー。すごくラッキーでしょ?」。「あと近所の友達の家にたまたま帰り際に寄ったら、夕飯でも食べていく?って言われて、ラッキー!って思ったの」。

私はこの母の話を聞いてハッとした。こんな小さなことで幸せを感じれる人なんだ・・・と。恐らく私が同じ体験をしたとしても、いちいちラッキーなこととして、人に言うほどの価値のある体験とはなり得ないだろう。思えば、私はずいぶんアメリカ的な、物質主義的な人間になってしまった・・・。高級住宅地に住み、高級車に乗り、高価な服を着て、高級レストランでお食事・・・こういう生活をしないと幸せと感じられないようになってしまった・・・。そしてそういう性格になってしまったことが、ガンを引き起こしたのかもしれない。というのも、実際恐らく他人から見れば何不自由なく暮らしていて、幸せだと思われているであろう私だが、実際には、本来もっと幸せを感じていいはずなのに、それほど生活に満足はしていなかった。いや、満足していないと言ってしまうと語弊がある。もちろん満足はしていたのだが、まだまだ上はたくさんいるという気持ちがあり、何かいつも焦っているような感覚があった。だから、笑うことも少なく、いつも追い立てられるように仕事をしていたのだ。

それに比べ、母はいつも楽しそうに話す。笑いも多く、声も大きい。第三者が見ると、恐らく”物質的には”私の方が幸せそうに見えるかもしれない。でも恐らく、確実に母のほうが「幸せ!」って感じる回数は多いと思う。こういうことが重要だと思った。これが病気にならない秘訣だと思った。ガンの治療に「心のケア」というものがあるが、それにおいて重要なのは「人生を楽しむこと」「幸せと思うこと」「喜びを感じること」である。母のように小さな喜びをたくさん持つことが重要だと思った。そして今では私もそうなりつつある。ものすごく小さいことでも、ありがたいことと思い、感謝するようになった。ある意味、ガンになったおかげで、私に欠けていた、人間として必要な要素を取り戻し、一回り成長できた気がする。その点でもガンに感謝だ。

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著者プロフィール

みづき
1970年東京生まれ、女性。既婚。子供はなし。米国シリコンバレーのIT企業のCFO、および日本のコンサルティング企業の役員としてそれぞれ在職中。2006年1月、米国西海岸(シリコンバレー)在住中に癌を告知され、急遽帰国しました。現在は東京・新富町(築地の近く)の自宅にて末期直腸癌(ステージⅣ)で闘病中です。
この写真は、2005年12月8日、サンフランシスコのお世話になっている弁護士事務所のクリスマスパーティに出席したときのもの。これが最後の飲み会でした・・・。お酒をこよなく愛した私も、お正月以来一滴も口にしていません・・・。また飲める日が来ると信じてがんばります!