西洋医学に見放され、余命1年の宣告にも負けず、自己治癒力で勝負しています
総アクセス数:24,804,894
181

緩和ケアに行って本当に良かった

次の記事 | 目次
doll.jpg


1週間の経過観察のため、昨日再び緩和ケアの外来に行ってきた。今日これから書く話は昨日書く予定だったのだが、痛みが強く書けるような状態ではなかったので、またブログをお休みしてしまった(^^;)。書く気は十分あり、夜中の2時までパソコンをつけたままにして、ベッドで痛みが引くのを待ちながらがんばっていたのだが、とうとう痛みは引かず、ボルタレンを飲んであきらめて寝ることにした。

しかしそのチョイスは大成功だった。なんと3時間も目が覚めずに熟睡できたのだ!2時に寝て、いつもだったら真っ暗闇のはずなのに、起きたときに外がわずかに白くなっており、身体の感覚的にも熟睡感があったので、もしやもしや??と思って時計を見たら・・・なんと5時ではないか!!うわーい!3時間も寝れたんだー!!たったこれだけのことだがものすごくうれしかった。だっていつ以来だろうか?3時間も起きないで寝ていられたのは。いつも言っているが、通常1時間ごと、よくても2時間ごとに目が覚めるので、2時間以上連続で寝たことがしばらくないのだ。だから3時間も連続で寝られたのは私にとっては快挙であり、大変うれしい神様からのプレゼントなのである。しかも次に目が覚めたのもまた3時間後の8時であった。昨日の夜はずっと痛みで苦しんだので、苦しんだ後の予期せぬプレゼントに、今日の朝はものすごく気分良く起きることができた。

そうそう、本題に入る前に、聖路加の緩和ケア科の汚名挽回のために先に言っておくが(詳細は8/24の記事)、私に吐き気止めを処方しなかった理由は、私がオキシコンチンを飲んでも吐き気をもよおさなかったと言ったので、であれば通常パッチで吐き気をもよおすことはないので必要ないと判断したとのこと。だからパッチで吐き気の副作用が強く出たことに医者も看護師もびっくりしたそうだ。まるで私のブログを読んでいるかのごとく、私が文句を言う前に先方からこの件について謝ってきたので、私も少々びっくりした(^^)。病院に行く前までは、逆に私のほうからこの話を切り出し文句を言おうと思っていたのだが、診察室に入って開口一番、先方からの最初の話がこれだったので、すっかり私の不信感と怒りはおさまってしまい、とても打ち解けた良い雰囲気の中その後の診察を受けることができた。

それでは本題に入ろう。今は緩和ケアに行って本当に良かったと思っているのだが、その理由は以下の3つだ。

1.医者も看護師もいわゆる「良い人」が多い

2.殺伐とした感じがなく、いろいろな意味でゆったりと余裕があり、診察もとても丁寧でじっくり話を聞いてくれる

3.私の一番の悩みである「痛み」を中心とした診療内容

決して外科が悪いと言っているのではない。もちろん外科の医者も看護師もみんないい人であるのだが、緩和ケア科の人たちのほうが、さらにマイルドというか、温かい感じがするのである。

その私の気持ちは昨日の最初の私の行動にも表れた。待合室で一人待っていたら、ちょうど看護師のTさんが通りかかり、「この1週間どうでしたか?」とやさしく私に声をかけてくれた。もちろんTさんには1週間前に初めて会ったのだが、最初から私はTさんが気に入っていた。仕事もできそうだし、性格もとても良さそうだったからである。この1週間の体調(要するに痛いという話)を説明していたら、Tさんの暖かな眼差しについ私の甘えた気持ちが出てきてしまったのであろう。思わず涙が出てきてしまったのだ・・・。そしたらTさんが「今までずいぶん痛いのを我慢してこられたんですね・・・」と言ってもらい泣きしそうになり、それを見てまたさらに私の涙は次から次へとあふれ出て・・・。

これはもしかしたら単にTさんがものすごくいい人だからで、緩和ケアだからというわけではないのかもしれない。でも外科に何度も通っているが、待っている人の数が多いので、まず看護師が患者に声をかけるというような雰囲気がないし、もちろん私自身かけられたこともない。それにそもそも顔見知りの看護師さんは外科にはいない。こういうささいなところからも、やはり外科と緩和ケア科の違いは出てくるのかもしれない。

診察についてもそれは感じた。外科のO先生もものすごく物腰の柔らかないい先生だ。しかしやはり忙しいが故に、どうしても診療時間は短くなるし、先生も常にばたばたしている感じがある。しかし緩和ケアのT先生は、すごく長く時間をとってくれ(その丁寧さが待ち時間が長くなる要因になっているのかもしれないが(苦笑))、こっちが納得いくまでつきあってくれる。そしてこれは当然だが、痛みを中心とした診療内容になっているので、私もすごく安心感と充実感がある。外科に通っていたときも私としては同じく痛みの相談で通っていたのだが、やはり外科は痛みの専門家ではないので、薬の処方の仕方や診察内容も、今の緩和ケアほどケアフルではない。

それとこれは聖路加ならではだと思うが、緩和ケア科だけは本館ではなく別館にあり、その建物は近代的な本館に比べ、時代を感じさせるヨーロピアンな素敵な内装になっている。大理石で作られた階段を上がるとチャペルがあって、そこにはゆったりと過ごせるソファーが置いてある素敵な空間が用意されており、誰でもくつろげるようになっている。このように建物そのものが癒しの空間になっているのである。これも緩和ケアには非常に重要な要素であると思うし、実際患者である私の気持ちがすごく癒されている。

以上のことから、同じ痛みの相談で通ったわけだが、科を変更しただけでものすごいプラス効果があった。また実際、痛みのコントロールに本格的に取り組み始めたので、私の肉体的な痛みも事実半減した。そしてそれにより精神状態も落ち着きを取り戻すことできた。まだいろいろな意味で完全にコントロールできるようになるまでは試行錯誤、長い道のりではあるが、とりあえずはその一歩を踏み出し、その効果が出ていることは大きな前進であろう。

続きの記事へ
旧コメント | 目次
記事投稿日:
タグキーワード(AIで自動作成しています)
記事公開当時のコメントは上記「旧コメント」から御覧ください。新たなこの記事のご感想やコメントはTwitterハッシュタグ「みづきの記録」もしくは、フェイスブックのコメントへお寄せください。

続きの記事

(182) 国立がんセンターに物申す!
(183) 腫瘍マーカーの不穏な動き
(184) 食養生シリーズ①-ママが悪いのではないよ、だから気にしないで-
(185) 食養生シリーズ②-本質を見抜くにはその裏にある条件に目を向けること-
(186) 今日はお仕事、ブログはお休みです
(187) 漢方薬初体験

著者プロフィール

みづき
1970年東京生まれ、女性。既婚。子供はなし。米国シリコンバレーのIT企業のCFO、および日本のコンサルティング企業の役員としてそれぞれ在職中。2006年1月、米国西海岸(シリコンバレー)在住中に癌を告知され、急遽帰国しました。現在は東京・新富町(築地の近く)の自宅にて末期直腸癌(ステージⅣ)で闘病中です。
この写真は、2005年12月8日、サンフランシスコのお世話になっている弁護士事務所のクリスマスパーティに出席したときのもの。これが最後の飲み会でした・・・。お酒をこよなく愛した私も、お正月以来一滴も口にしていません・・・。また飲める日が来ると信じてがんばります!