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国立がんセンターに物申す!

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注:写真はこちらのページからお借りしています

築地にそびえ立つ国立がんセンター中央病院。今更言うまでもないが、がんに罹った人であれば誰しもが通いたいと思う、日本最高のガン治療専門病院である。1/26の記事に書いたように、もちろんかつては私もここに通えることに喜びを感じ、この建物を見上げながらこの病院に誇りを感じていた。しかし今は同じ建物を見上げても、印象がまるで違う。あんなにりっぱで誇り高き病院に見えていたのに、今となってはりっぱなだけの、まるで無駄に金をつぎこんだ田舎の警察署の建物のような印象だ。

最初からかなり辛口批評になってしまったが、もちろんがん治療、特にその中でも技術面では国立がんセンターを高く評価している。やはり手術や化学療法を受けるのであれば、今でもがんセンターに通いたいと思っている。私が言いたいのは、治療メニューが充実していないことと、緩和ケアだけをしていない点だ。昨日緩和ケアについて書いていて、がん仲間のHさんががんセンターを追い出されたことを思い出したのだ。悲しい事実だが、Hさんは抗がん剤が効かなくなったため、緩和ケアへ移行することになったのだが、がんセンターでは化学療法などを行っている患者に対する緩和ケアは行っているが、緩和ケアだけは行っていないため、他の病院を探すように言われたのだ。まったく別の話だが、私の点滴による抗がん剤投与のときもそうだった。がんセンターではやってくれなかったので聖路加へ行ってやってもらったのである。

そもそも「ガンの治療」とは何なんだろうか?国立がんセンターを見る限りでは、積極的治療、しかも”西洋医学の治療”だけががん治療になっているようだが、私は緩和ケアもりっぱなガン治療だと思う。確かにガンの研究者にはあまり興味の沸かない分野かもしれないし、”治療”という意味では緩和ケアは治療ではないのかもしれない。しかし、治療することだけがガン患者のケア及び助けになることではないはずだ。しかも最近では、緩和ケアは何も痛みが出てからとか、抗がん剤が効かなくなってから必要となるものではなく、ガンと診断されたその日から必要だと言われているぐらいのものである。そのぐらい患者にとってはものすごく重要なものなのである。

それが他の病院では提供されているのに、いやしくも「国」が運営している日本一の病院で行われていないというところに、私は憤慨しているのである。国立がんセンターのHPを見てみたら、次のように書いてあった。以下は、HPに掲載されていたものをそのまま抜粋したものである。

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国立がんセンター中央病院の理念・基本方針

[理念]

がん征圧のための中核機関として

科学と信頼に基づいた最良のがん医療を推進する。

[基本方針]

1 患者さんの権利を最優先し、最善のがん医療を実践する。

2 がん克服に向けて新しい医療の研究開発と普及を行う。

3 教育、研修を通じてがんの最新医療の普及に努める。

4 がんに関する医療情報を国内外に向けて積極的に提供する。

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まさにここに「最良のがん医療を推進」と書いてあるではないか!そう、がん治療ではなく、ガン医療なのだ!なのに、どうも現状を見るにつけ、基本方針の2番ばかりに注力してしまっているようだ。つまり、研究に熱心になるがあまり、研究対象にならないものを切り捨てるという体質になってしまっているのだ。

どうか、Hさんの気持ちを考えて欲しい。私は自分の意志でがんセンターを去っていった人だからいいが、Hさんはがんセンターを信じ、すべてを任せて来た人である。その人に対して、他の病院を探せとは何事か!最後まで面倒を見るべきなのではないか!!??

やはり「最高」という称号を得ているのだから、せめて西洋医学の範囲でかまわないから、他の病院で行えるようなことはすべて行えるようにして欲しい。いろいろと病院の事情、国の事情などもあるのだろうが、とにかくもう少し「ガン医療とは」という基本に立ち返り、カバーする範囲を広げるべきだと思う。そして緩和ケアに積極的に取り組むべきだと私は思うのである。

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著者プロフィール

みづき
1970年東京生まれ、女性。既婚。子供はなし。米国シリコンバレーのIT企業のCFO、および日本のコンサルティング企業の役員としてそれぞれ在職中。2006年1月、米国西海岸(シリコンバレー)在住中に癌を告知され、急遽帰国しました。現在は東京・新富町(築地の近く)の自宅にて末期直腸癌(ステージⅣ)で闘病中です。
この写真は、2005年12月8日、サンフランシスコのお世話になっている弁護士事務所のクリスマスパーティに出席したときのもの。これが最後の飲み会でした・・・。お酒をこよなく愛した私も、お正月以来一滴も口にしていません・・・。また飲める日が来ると信じてがんばります!